2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

新入社員よ、大志を抱け!

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)作者: 城繁幸出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/09/15メディア: 新書購入: 17人 クリック: 447回この商品を含むブログ (613件) を見る 新入社員研修で繰り返し、「偉くなったら自分のや…

道徳が教科に?

朝日新聞3月30日朝刊によれば、≪政府の教育再生会議は29日の学校再生分科会(第1分科会)で、「道徳の時間」を国語や算数などと同じ「教科」に格上げし、「徳育」(仮称)とするよう提言する方針を決めた。・・・通信簿など成績評価の対象になる可能性・・・。≫ 石…

「デプス」を見ることは、幸福をもたらすか?

幸福論―“共生”の不可能と不可避について (NHKブックス)作者: 宮台真司,鈴木弘輝,堀内進之介出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2007/03メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 43回この商品を含むブログ (64件) を見る 『幸福論』にこんな記述がある。 …

テレビとCM

DVDレコーダーに見たい(かなと思う)番組をとりためて、視聴者はCMなんてすっ飛ばしてしまう。これでは、CM枠に莫大な資金を投資してまでCMをつくる動機が、企業の側から失われてしまう。 まったく、おなじみの議論だ。 ところで思うのは、最近旅…

研修から得た教訓 

こんなことがあった。 あるディスカッション後のこと、紙にそのテーマをまとめる時になって、はたと気づいた。 時間がない。 そのままタイムアップ。話し合いで出たアイデア・意見を具体的なカタチにできることなく、紙を提出することに。 このことから、こ…

「内なる難民」と「Inner Universe」

『コンテンツの思想』に触発されて、攻殻機動隊SAGを観た。このアニメの主題歌の題名が、「Inner Universe」であることは興味深い。リチャード・パワーズは、村上春樹作品を評してこう述べる。 ≪村上春樹の作品は、後期グローバル資本主義がもたらす、の…

村上春樹と「脳」

コンテンツの思想―マンガ・アニメ・ライトノベル作者: 東浩紀,伊藤 剛,神山 健治,桜坂 洋,新海 誠,新城 カズマ,夏目 房之介,西島 大介出版社/メーカー: 青土社発売日: 2007/03/01メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 120回この商品を含むブログ (98件) を見…

私にとっての「ジェイ」

先週の文化系トークラジオLifeのテーマは、「J」だった。僕にとっての「J」とは、村上春樹の初期三部作に出てくる「ジェイ」である。村上春樹が生み出したキャラクターの中でも、もっとも魅力的な一人である「ジェイ」。その魅力がぞんぶんに出ている場面…

サブカルチャーを内省する

1.村上春樹の転換点サブカルチャー文学論作者: 大塚英志出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2004/02/14メディア: 単行本 クリック: 22回この商品を含むブログ (22件) を見る 大塚英志は『サブカルチャー文学論』において、村上春樹がオウム事件に際して感…

生活実感

1.ウェイ・オブ・ライフ日本語の外へ (角川文庫)作者: 片岡義男出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2003/09メディア: 文庫 クリック: 13回この商品を含むブログ (53件) を見る 片岡義男は『日本語の外へ』で、アメリカ人が考えるウェイ・オブ・ライフを、以下の…

怒ってる

「愚民」ですみません。すばらしき愚民社会 (新潮文庫)作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 57回この商品を含むブログ (65件) を見る だって、「愚民」のために日本はあるのだから。大企業や大学の先生…

お節介では?

1.フリーターの発言生きさせろ! 難民化する若者たち作者: 雨宮処凛出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2007/03/13メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 104回この商品を含むブログ (141件) を見る 雨宮は、フリーターの「社会のせいにはしたくはない」とい…

男が「おとこ」を嫌ってる

百年前の私たち――雑書から見る男と女 (講談社現代新書)作者: 石原千秋出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/03/16メディア: 新書購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (26件) を見る1.まくら 文化系トークラジオ Lifeで、私の敬愛(笑)する森山…

私のホンネ

百年前の私たち――雑書から見る男と女 (講談社現代新書)作者: 石原千秋出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/03/16メディア: 新書購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (26件) を見る 石原千秋の最新刊を購入。「はじめに」と「第1章」を読む。 「…

こころの教育は、自由を阻害するか?

いじめと現代社会――「暴力と憎悪」から「自由ときずな」へ――作者: 内藤朝雄出版社/メーカー: 双風舎発売日: 2007/02/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 5人 クリック: 124回この商品を含むブログ (64件) を見る あんまり無気力な「若者」を大量生産す…

『動ポモ2』の達成と、文学研究の未来

昨日のブログで「困惑した」と書いた『動ポモ2』だったが、文化系トークラジオ Lifeの「教養」の回を聞いて、いささか考えが変わってきた。 私が感じた「困惑」は、文学研究の歴史を知っているものにとっては「常識」ともいえるオーソドックスな分析手法を…

『動ポモ2』読了後の困惑

ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)作者: 東浩紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/03/16メディア: 新書購入: 34人 クリック: 461回この商品を含むブログ (462件) を見る 第2章以降の作品分析において著者は、≪「環境分…

「ナナオのカラーユニバーサルデザイン対応ワイドモニターが欲しい!」

高校生の勉強法

最新脳科学が教える 高校生の勉強法 東進ブックス作者: 池谷裕二出版社/メーカー: ナガセ発売日: 2002/04/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 17人 クリック: 281回この商品を含むブログ (64件) を見る まず前提と知っておかなければならないことは、…

動物は物語を文字から想像的に構築できるか

ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)作者: 東浩紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/03/16メディア: 新書購入: 34人 クリック: 461回この商品を含むブログ (462件) を見る 第1章読了。 第1章までの議論で、考えたところ…

格差社会スパイラル

[rakuten:book:12018318:detail] 読みました。参考になる点と、ちょっとつっこみを入れたい点 を以下にまとめてみましょう。Ⅰ「つっこみ」を入れたい点 ①≪若者は、夢を見ることしか逃げ場がなくなった≫という発言。あのぉー、若者って、そんなに馬鹿じゃない…

「自分以外は馬鹿ばかり」は、若者の傾向か?

俗流若者論によれば、今の時代は「自分以外は馬鹿ばかり」の時代だという。例えば、当然受かると思っていた就職活動にことごとく失敗した若者が、「俺(私)を採用しないなんて、全く馬鹿な会社だよ」なんていったりすることをさして言うようだ。 だが、この…

東大脳という病

伊藤乾著『超「東大脳」の育て方』を読む。超「東大脳」の育て方作者: 伊東乾出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/02/24メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 6回この商品を含むブログ (8件) を見る なんていうのか、期待して読むと裏切られると…

教養

次回の文化系トークラジオ〜ライフのテーマは、「教養」だそうです。 「教養」と聞いて真っ先に思い出すのが、高校時代に出会ったこの本です。教養としての大学受験国語 (ちくま新書)作者: 石原千秋出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2000/07/01メディア: 新…

「数に強く」なれなかった私へ

畑村洋太郎著『数に強くなる』を読む。数に強くなる (岩波新書)作者: 畑村洋太郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/02/20メディア: 新書購入: 6人 クリック: 71回この商品を含むブログ (130件) を見る この本の中で気になったのが、茂木さんは、情報は…

日垣さんの本の私的楽しみ方

本の紹介として、日垣さんの方法は大変参考になります。 第一に、敷居が高くない。 『すぐに稼げる文章術』の「必読33冊」が典型ですが、すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)作者: 日垣隆出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2006/11/30メディア: 新書購入: 2人 …

ひらめくために

ひらめき脳 (新潮新書)作者: 茂木健一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/04/15メディア: 新書購入: 2人 クリック: 24回この商品を含むブログ (112件) を見る52p ひらめきには落ち着ける環境が必要だというのは、睡眠と学習の関係にも関連している。 睡…

『脳が冴える15の習慣』

脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (生活人新書) [ 築山節 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 756円1〜3章 まず、脳が効果的に働く生活習慣を作りましょう。具体的には、早寝早起きを…

良い書評とは?

書評には、2つの種類があると思います。 1つ目は、自分では絶対に手に取らないような書物を紹介するものです2つ目は、よく目にするけど、「なんだこんな本」と見過ごしてしまうような本を紹介するものです。 日垣隆さんが日垣隆さんが『文藝春秋』で連載して…

“はてなロディア欲しい!”

来春から早稲田大学に入学する諸君、ぜひとも、早稲田大学文学部フランス文学専修助教授、藤本一勇先生の授業を受けてみてください。今までに経験したことのない、知的興奮を味わうことができます。ジャック・デリダに直々に教えを受けたことがあるという、…