街場のメディア論

「僕が何かを書く。それを読んだ人の中に、「これは自分宛ての贈り物」だと思ってしまった人がいる。返礼をしなければならないと思ってしまった人がいる」という箇所を読んで、泣きました。

ジャック・デリダは正しくそれを「誤配」と呼びました。

「私は贈与を受けた」と思いなす能力、それは言い換えれば、疎遠であり不毛であるとみなされる環境から、それにもかかわらず自分にとって有用なものを先駆的に直感し、拾い上げる能力のことです。言い換えれば疎遠な環境と親しみ深い関係を取り結ぶ力のことです」

環境を変えることは難しい。ならば、その環境の中で、いかに生きるか、だと思いました。