本について語るとき、覚えておきたい2,3のことがら
- 作者: ピエール・バイヤール,大浦康介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/11/27
- メディア: 単行本
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最初は軽い読み物かと思ったが、
とんでもない「スゴ本。」
<・・・読者は、その過程(書物にコメントする過程)で、自分に最も
馴染みのある言葉を用いるからであり、そうして、作家の本に
近づくどころか、、自分自身が理想とする本に近づくからである。
読者が理想とするこの本は、一個しかない本であり、他のいかなる
言葉にも書き換えられない本であるだけになおさら、言語と他者
との関係において決定的な重みを持つ。123p)
単なる読書論ではなく、自己と環境を巡る議論にまで話は及び、
「読書」をするのに、どれだけの空間・自己認知力が必要とされるかを
痛感させられた。