蒼井優を初めて見たのは
蒼井優を初めて見たのは、この映画でした。
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2002/06/28
- メディア: DVD
- 購入: 3人 クリック: 227回
- この商品を含むブログ (380件) を見る
最初は、なんだか地味な女の子だな、ぐらいにしか思えず、
今でも、中学生や高校生に「うける」顔ではないな、という印象は、
持ち続けています。
『リリィ・シュシュのすべて』という映画は、
青春期の、自意識のねじれを、痛いぐらいはっきりと描きます。
私たちは、多かれ少なかれ、「優等生」という存在に、
憧れを抱いたことがあるのではないでしょうか。
学校では、「よい子」「素直な子」「勉強・スポーツのできる子」が
「優秀」であると定義され、そうした存在に、少しでも近づきたいと、
努力したことがあるでしょう。(ないかもしれません)
そこでは、「世の中の価値観に合わせなければならない」という道徳観・倫理観
が必要とされます。
「大人になる」とは畢竟、その道徳観・倫理観から、
いつ「降りるのか」ということだと、思います。
『リリィ・シュシュのすべて』では、
その道徳観・倫理観から、「降りてしまった」生徒が、
「よい子」の規範を外れ、暴走してしまう物語です。
「よい子」路線から「降りた」生徒は、
「子どものルール」を無視して、暴れ回ります。
「子どものルール」が適用される「子どもの世界」に、
いきなり「異物」が混入してくる異様さ。
自分にとって、それはいつだったろう??
女の子の身体的特徴が、目に見えて変化した、あのときだったろうか?
それとも、「格好いい」ことを、男性としての価値として、目に見えて
周囲の人間が変わっていった、あの頃のことだろうか?
目に見えないルールが、いつの間にか変化しているにもかかわらず、
それについて行けていないことからくるとまどい。
だが、そんな日常を規定するルールなど、いつだって、
簡単に壊れてしまう。
鬼束ちひろの「infection」は、私の好きな曲の一つです。
何かを爆破したくなったとき、象徴的に想像の中で私は、
規範みたいなものを、壊しています。