言語の壁

ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る (光文社新書)

ベネディクト・アンダーソン グローバリゼーションを語る (光文社新書)

 結局日本の論壇は、日本語という壁に守られているのだろう。

 仲正昌樹が最新号の『ダカーポ』で、『搾取される若者たち』関係の書物が並んで

いることに苦言を呈しているが、これらの本の問題点は、日本人に読まれることしか

想定していないということだろう。真にグローバルな問題として提議しようという

意識があれば、「日本で売れる」ということだけで満足するような「安易さ」は、

当然排除されてしかるべきである。