受験術にたいする疑問

 来春から、さる受験予備校に入社する。
そのために、今から色んな「受験術」に関する本を読んでいるのだが、
そこで気になることがある。

 三浦しおんの『三四郎はそれから門を出た』の中で、『海辺のカフカ』について述べた文章がある。
そこで三浦は、「15歳の男の子って、こんな頻繁に勃起するのか?」みたいな疑問を自分の弟に投げかけ、
その質問に対する弟の沈黙をもって、肯定の意に受け取ったと書いている。

 「勃起」のことが「受験術」と何の関係があるのか?と思うかもしれないが、これが関係大有りなのだ。
中国の宦官が「去勢」されていたことは周知の事実だが、なぜかといえば、これは「勉強」や「政務」に
差支えがあるからに他ならない。

 このことが、「受験」中の男(私は「男性」なので、「女性」の性欲の事はよく分からない)にも適用できる。
三浦の疑問は、正鵠を射ている。15歳の少年というのは、頻繁に勃起するものなのだ。
「受験術」の本には、「恋愛」に対する態度のとり方は記述されていても、「性欲」の対処法は記されていない。
当然だと思われるかもしれないが、これは受験中の男にとっては大問題であり、むしろ、これ以外に
「悩み」なんてあるのかと思われるほどだ。

 私も受験時代、こんなに勃起(マスターベーション)に悩まされなければどれだけ勉強がはかどったことか、
と思ったことが何度かある。なんだか頭がボーっとして、「スッキリ」などとはおよそ正反対の状態、
無気力状態に追い込まれ、勉強やりたいなんていう気も、どこはへ吹き飛んでしまう。

 誰か、性欲から受験を論じてくれないかなぁー。