映像と言葉

Punkgasm

Punkgasm

某ブログ経由で見つけた画像。

論じたくなる吸引力を持っていたので、貼り付けた上で、

色々と書いてみたくなった。


この画像を見て、ラカン鏡像段階論を思い出さない人はいないでしょう。(って、思い出す方の方が珍しいのでしょうか・・・)

その赤ん坊は、執事の手によって、森の中のある場所に、匿われることになった。

突然の敵の襲来で、それでも赤ん坊の命だけは救おうと考えた両親は、

執事に命令して、秘密の地下道からいち早く、赤ん坊を連れ出したのでした。


「ここで静かにしていて下さい。すぐに戻ってまいります」

そう赤ん坊に言い残して、執事は再び、屋敷に戻っていった。


赤ん坊は、周りを眺めてみた。

そこは、高い木に囲まれた、森の中にぽっかりいた空間で、日の光が

まぶしく降り注いでいる。

キラッと目に映る者があったので、赤ん坊は目を引かれた。

近づいてみると、そこには四角い板のようなものが横たわっていた。

周りは木で囲われていて、中につるつるしたものがはめ込まれている。


赤ん坊は興味を示して、のぞき込んでみた。

そこには、今までみたことのない「人のようなもの」が映っていた。

今まで、両親と使用人しか見たことがなかったので、

それ以外の「人間」を、「人間」として認識することができなかったのだ。

赤ん坊は、その「人のようなもの」をじろじろと眺め、そして、

ふと顔を上げてみた。

そこには、鏡に映っているものと、同じ(に見える)光景が広がっていた。

「坊ちゃん!逃げましょう!!!」

執事の声が、響いた。