身体性について

 平松洋子はその著書の中で、

「おいしい食事とは、好きな人と一緒に食べる食事のことを言う」

と書いている。

 例えば、と彼女は言う。

 小学校の時、好きでもない級友と一緒に食べる給食の息苦しさといったらなく、

好きな友人と一緒に、なぜ給食を食べさせてくれないのか、と。

 しかし、それは、あまりにも給食を特権視しすぎてはいないか?

 給食を、たまたま食べた相手と妙に気が合い、交友関係が発展するかもしれない。

 さらに言えば、給食を一緒に食べる友人さえおらず、教室の片隅で嫌な想いを

する人間が、いるかもしれないではないか??

 そんな級友を目の端で捉えながらの食事より、強制的に班を組まされて給食を

食べた方が、精神衛生上ずっと良いと想う。