『国家の罠』読了

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

○未来
26年後に真実が明かされ、自らの正当性が明かされる日が来ることを願っているという姿勢は感銘的

○物語

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)

上記の本でも明らかにされているように、
だれもが納得できる『物語』を仕立て上げないことには、裁判は成り立たない。
『物語』の妥当性を決めるのは「誰」なのか?
裁判官か?それとも大衆か?

○自白について
 番最初になされた自白に従ってストーリーが組み立てられていくというのは恐ろしい。
 自らの罪を悔い、積極的に協力する姿勢を示し、誰よりも早く「真実」を自白したと思ってもらえば、
それだけ罪が軽減されるということもあるだろう。
 しかし、それが「真実」だとは限らないのだ。