酒と煙草

 タバコを吸わないといっても、とくに喫煙者から「変な奴」だと思われることはないが、

酒を飲まないというと、明らかに「変人」扱いされるのは、どうしたわけだろうか?

 就職活動中に、いくつかの会社で喫煙習慣が無いことを条件とするところがあった。

私自身、別にタバコを吸わなくてもいい人間なので、その点は問題はないのだが、

どうせなら飲酒習慣のないというのも条件に入れて欲しいものである。

 というのも、私は近くでタバコを吸われるより、「飲みに」連れて行かれるほうが、

何倍も苦痛だからである。タバコなら、今は「吸わないで下さい」と言っても、

まぁ、言われたほうはいやだろうが、周りの人間が「お前変だよ」的な反応をすることはない。

 だけど、酒の誘いを断ったときの反応といったら、「もうお前は仲間じゃない」というような

按配なのだ。

 確かに酒の誘いというのは、仲間意識を高めたり、親交を深めたりするのに(同じか?)、

つまり、「社会人として」生きていく処世方法として有効なのだろう。だが、それを迷惑に

思う人間もいるのだ。まして、「奢ってやるから付き合えよ」などという人間に限って、

それを相手が迷惑に思っているにもかかわらず、なぜか「いいこと」をしたと勘違いして、

そのことを後々まで持ち出す(つまり、感謝しろよってこと)のだ。

 飲酒者たちよ、君達は、喫煙者より、よほどたちが悪いって事を、自覚すべきだ。