ライブメディアの現在
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感謝感謝です。
『さらば雑司ヶ谷』読了
小島慶子「キラ☆キラ」で博士が推薦したので購入。
ちなみに、丸の内の丸善や上野駅の書店で探したが見つからず。
柏の書店でやっと見つけました。
ここで、柏駅周辺の書店事情について。
柏駅周辺には、大きく3つの書店が存在する。
一つ目が、ビックカメラが入っているビルの地下にある浅野書店。
二つ目が、新星堂書店。
三つ目が、・・・。名前を忘れました!
個人的には、新星堂書店を主に利用しています。
休みの日には、まず柏のBOOKOFFに行ってから、ドンキを見て新星堂書店へ、という流れです。
まぁ、大抵の本は手に入るので重宝しています。
しかし、地方の出版事情はかなり悲惨なのではないかと…。
本当に欲しい本はネットで注文するしかない。
その中でも、取手ボックスヒルのくまざわ書店は頑張っている。
最近でも、デリダの『グラマトロジーについて』が新しく書棚に入っていてびっくりした。
思想地図の最新号も山積みされているし。(って、自分の書籍の傾向がはっきりしてしまっている!)
って、なんの話だっけ?
そう、『さらば雑司ヶ谷』の話だ。
「さらば」というぐらいだから、もちろん雑司ヶ谷の街を離れる話。つまり、「父親殺し」の物語です。
その父親というのが厄介で、中国が絡んでくるからさらに複雑になる。
日本という国の、雑司ヶ谷という場だけの問題ではなく、在日や天皇制(小説内のばばあ)の問題も絡んでくるので、それらすべてを乗り越える設定をもつに至っている。
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『虐殺器官』読了
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「虐殺」という行為が、静かな声で語られることを、その小説自体の形式で、身をもって示した一冊。
早川文庫の新刊が素晴らしすぎる!
Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)
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経済学
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『レスラー』について
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映画『レスラー』は素晴らしい。
しかし、その「素晴らしさ」とは、「感動した」とか「泣ける」とかではなく、その度しがたく救いようのない生き様に対して感じるそれです。
主役のランディはとんでもなく不器用です。
薬をやってハイになった勢いでSEXした挙句、娘との食事をすっぽかしただけでなく、バイト先も自分の一方的な都合で自分から辞めていきます。
そして、現実世界とうまく付き合えないと自覚したや否や、一度放棄したはずのプロレスの舞台に戻ろうと決意します。
なんて身勝手なのでしょうか?
私の周りにこんな勝手な人間がいたら、正直うんざりします。
「おいおい。勘弁してくれよ」と。
例えば『闇金ウシジマくん』であれば、こんな身勝手な人間は、ウシジマくんの手によって確実に闇に葬り去られていたでしょう。
日本の漫画の凄みは、「感動」「泣ける!」ところにあるのではなく、「ダメなやつは地獄に落ちるものだ」という価値観を冷静に語ることで、子どもに対して、厳しい、けれど身も蓋もない現実を教える土壌があるところです。
ランディのような人間は、もっともっと苦しんで死ぬべきです。
決して、美化されて語られていいものではありません。
もしこの映画が「感動」として語られるのであれば、それは間違っています。
この映画は、「反面教師」として語られるべきです。
決して今後、ランディのような「勘違い」をしないために。