これは・・・

闇金ウシジマくん 17 (ビッグコミックス)

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闇金ウシジマくん」の救いの無さは、17巻をして一つの頂点に達したと言っていい。

それぐらい、最後の衝撃は忘れられない。


ミッキー・ローク主演の映画「レスラー」で主人公は、現実の重みに耐えきれず、マット上での死を選んだ。

対して「闇金ウシジマくん」では、<現実>を選んだ末に<絶望>を見た。


虚構にも現実にも救いを見出せないとしたら、何を選びうるのか?

「現実とは、救いも希望もなく、ただ流れていくだけ」ということ。

自己啓発や自分探しなどなど、90年代〜00年代に作られた虚構がいよいよ失効するのが、10年代ということか。


就職してから自己啓発本など山ほど読んだが、その自己啓発本を生かせるだけの仕事も地位もなかった。

その身も蓋もない現実に耐えるしかない。